ぬかぴーのツブヤキ
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (47) 都内の幻の駅(7)
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
前回まで京成電鉄上野線・博物館動物園駅と寛永寺坂駅を詳しくご紹介しましたが、今回は上野線の他にもあった幻の駅のお話です。
京成電鉄の「道灌山通」と「西千住」駅
京成電鉄上野線・博物館動物園駅と寛永寺坂駅についてはご紹介しましたが、1946(昭和21)年の地図では日暮里と新三河島間に道灌山通駅が、さらに町屋と千住大橋間には西千住駅がありますが、いずれも今では幻の駅です。
「道灌山通」駅
「道灌山通(どおかんやまどおり)」駅は日暮里~上野公園(現・京成上野駅)間が開通した翌年1934(昭和9)年に開業しましたが、太平洋戦争中の1943(昭和18)年に日暮里駅から至近なため不要不急として休止となり、戦後の1947(昭和22)年に正式に廃止になりました。
いまのこの場所にはJR西日暮里駅、地下には東京メトロ千代田線・西日暮里駅が、さらに空中には日暮里・舎人ライナーの西日暮里駅が近接していて、もし道灌山通駅があれば乗り換えに至便だったでしょう。ただ道灌山通駅は急カーブの高架上に短いホームがあるだけだったので、現在の車両では駅として不適だったと思います。
「西千住」駅
地図の足立区千住緑町にある西千住駅は、日暮里駅~上野公園(現・京成上野)駅間のトンネル工事の際に出た残土を利用し、当時湿地帯であった周辺を埋め立て、京成電鉄が宅地分譲した際に1935(昭和10)年に開設されました。しかし道灌山通駅と同様に隣の千住大橋駅に至近だったことで不要不急として太平洋戦争中の1943(昭和18)年に休止・戦後の1947(昭和22)年に正式に廃止になりました。
私が高校時代に通学で利用していたころは、今も残る踏切脇に駅跡としてのスペースやホームらしき盛り上がり部などが見られましたが、いまではまったく痕跡がありません。
2019年放送のテレビ東京の「出没!アド街ック天国」で、「幻の西千住駅」として取り上げられたこともありました。