TOP ぬかぴーのツブヤキ ╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (44)  都内の幻の駅(5)

ぬかぴーのツブヤキ

発信者:ナナわんこ
2024.11.15

╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (44)  都内の幻の駅(5)

「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回も廃止(休止)から27年が過ぎ、すっかり幻の駅となった京成電鉄上野線・博物館動物園のお話です。

幻の駅の、さらに幻の出入口

現在の上野動物園の正門は、JR上野駅公園口を降り、文化会館と西洋美術館の前を直進した先にありますが、昔は下記の地図上の「入口」の場所にありました。いまでも旧正門として残されています。

博物館動物園駅の出入口 「東京都区分地図・台東区」1969.9(和楽路屋発行)の一部を加工
地図に入口とあるのが上野動物園の旧正門(残されています)

幻の出入口というのは、博物館動物園駅からこの地図の「入口」近くの出入口のことです。私も幼稚園の頃にこの地下出入口のスロープを通った記憶があります。
旧正門そばの出入口の建物は今でも残されていますが、現況は塀(パネル)で塞がれて見えませんでした。しかし出入口が残されていることから、地下構造物も残っていると思われます。地図で見ると交差点から約100mほどの距離になります。

地下出入口から駅(円内)を見る
地下出入口、左側へ行けば上野動物園旧正門
上りホームの地上階以外に、このHPの図にはありませんが下りホーム(図の右端)に旧正門への出入口に続く改札やエントランスがありました(京成電鉄ホームページより)
旧動物園正門側出入口の推測図(筆者作成)

この駅は構内図を見るように、通常のホームのように相対しておらず、オフセットしていますが、皇室御料地の制約と下りホーム端から動物園(旧)正門に続く出入口を作るためと思われます。
とあるWebサイトに、この入口から地下までの写真が掲載されたものを見つけ、推測して作図したのが上記の図です。
出入口から階段を降りると、緩やかな(記憶にある)スロープを下り、地下ホームと同じ高さになったところに切符売り場(跡)、改札口は無くなっていましたが、その先はエントランスになり地下ホームに出られます。
このエントランス部分は壁で塞がれており、小さなドア1枚が残されています。ただ京成電鉄は公式な記録や、廃止後のイベントなどで公開した際にも、残念ながら旧動物園正門側の出入口については何も紹介していません。

あまり動物園旧正門出入口の記事はないようなので、ご紹介しました。この地下出入口も幼児期の記憶にある大事な思い出です。(つづく)