ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2024.09.27
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (37) 鉄道少年の頃(2)
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は前回に引き続き、鉄道好き少年と鉄道の現場の方たちとの触れ合いをご紹介します。
よく遊んでもらいました
今から半世紀前の1960年代は、まだ道路網や自動車もいまほど普及してなく、物流(特に貨物)の主体は鉄道輸送でした。当時の国鉄はもちろん、大手や中小私鉄も貨物輸送を行っており、その他にも埠頭や市場、工場等の専用線等、東京近郊でも多くの貨物列車が見られました。
私の家の近くの北千住駅は国鉄の貨物駅もあり、また東武鉄道との貨物交換で一日中「入れ換え」が行われており、機関車や貨車が流れていく様子を飽きずに眺めていました。
今回ご紹介するのは家の近くにあった東武鉄道の千住貨物駅(地図の赤い囲い付近)での思い出です。
小学校の放課後にはよく千住貨物駅の踏切近くで、飽きずに眺めていたので、すっかり東武の方々や踏切警報手(踏切番のおじさん)と仲良くなりました。
ある日カメラを持って行くと、私を写してくれるというので写真を撮ってもらいました。はじめは転轍機のシグナルの横で普通に撮ってもらっていましたが、ちょうど休み時間だったのでしょうか。おじさんたちが集まってきて、ヘルメットを被ってタンク車に乗れとか、革手袋をはめてブレーキ管を出してみろとか、いろいろポーズを付けてもらい、挙句の果てに踏切番のおじさんの上着を着せられて帽子も被り、旗を振ってみろといわれて写真を撮ってもらいました。
いまのような鉄道ブームでもないころ、特急電車やひかり号でもなく地味な貨物列車を見に来る少年が珍しかったのでしょうか。少年時代の良き思い出です。