ぬかぴーのツブヤキ
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (17) マイルストーン(距離標:キロポスト)の話
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回はよく耳にする「マイルストーン」のお話です。
マイルストーン=本来は距離を示す標識のこと
「マイルストーン」をネットで検索すると、ビジネス用語として「業務やプロジェクトの進捗状況を管理するために設けた、中間地点や節目、通過点となる主要ポイント」のような説明がされています。
本来の意味は、道路や線路に距離を示す1マイルごとに置かれた標石(Milestone)のことで、ローマ帝国時代が語源だそうです。日本でも一里塚などがありますね。
鉄道では距離は非常に重要な情報であり、運賃計算はもちろん保線や運行などで欠かせない情報です。線路わきに写真のような柱状の標識があるのを見たことがありませんか。これが距離標(キロポスト)で、数字はその路線の起点からの距離をKmで表わしています。
鉄道の起点とは、その鉄道が敷設されたスタート点で、原則として東京に近いほうが起点(反対が終点)となり、起点から終点に向かう「下り」と、その反対の「上り」の運行となります。しかし都内を縦横無尽に走る地下鉄は「A線」「B線」と呼び分けたり、例外も多くあります。
また東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の起点は浅草駅ですが、距離標の0キロポストは開業時の起点である北千住駅にあり、浅草側・草加側に下っていくなど、起点と0キロポストの違う場所もたくさんあります。
東京に住んでいると、JR(旧国鉄)や私鉄は、都心から放射状に「下って」いくので、あまり距離標の大きな数字を見ることが無いのですが、下の写真のような大きな数字は珍しいものです。
ちなみに(旧)北陸本線は新潟県・直江津駅と滋賀県・米原駅を結ぶ350km超の路線ですが、米原から鉄道を敷設し伸ばしていったので、起点が米原駅になっており、新潟・東京方面に向かっていくのが「下り」なので、感覚的に変な感じです。
距離標は1kmごと、0.5km(1/2と表記)ごと、0.1kmごとにありますので、線路際を見ると距離が把握できて楽しいですよ(私だけ?)。