ぬかぴーのツブヤキ

「鐵學（てつがく）」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は私の鉄道趣味の原点にもなったお話です。

上野駅に来ていた蒸気機関車が無くなったのは、1969（昭和44）年3月15日のことでした。
成田発、成田線経由上野行で1日2往復の蒸気機関車牽引の列車があり、当時千葉の農家のおばちゃんが大きな荷物を担いで東京に行商に来るための「担ぎ屋」列車と呼ばれていました。

生まれた時から常磐線の汽車・電車・貨物列車や東武・京成の電車を見て育った私は、もちろん鉄道好き。
でももう上野に汽車が来なくなると知り、小５の私はカメラを借りて薄暗い早朝の荒川橋梁に写真を撮りに行きました。これが初めての「鉄道写真」となり、最後の常磐線の汽車の写真だったことは、後年気づいたことです。

3月15日は平日なので学校があり、写真を撮りに行けませんでしたが、早朝や夜に聞こえていた（当時は静かだったのですね）常磐線の汽笛が無くなり、寂しい思いをしたのを覚えています。
ピンボケ・手ブレの写真ですが、ご紹介しました。