ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2024.04.05
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (13) 半世紀前の大宮駅
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は55年前の大宮駅の風景です。
蒸気機関車が牽く通勤列車
川越線を走る蒸気機関車が廃止されたのは1969(昭和44)年9月30日でしたが、その年のある日の風景です。
ここは大宮駅、前方に今も残る大栄橋が見えます。いまはレトロな橋になりましたが、この写真の時は開かずの踏切を解消するために完成してまだ8年目でした。
跨線橋(今のようなコンコースではありません)から見ると、2両の蒸気機関車が牽引する列車が見えます。右側は先に発車する川越線下りの貨物列車、左下は次に発車する川越線の旅客列車です。すでに川越線の旅客列車は気動車(ディーゼルカー)に置き換わっていましたが、朝の上りと夕方の下りの通勤列車は長い編成を蒸気機関車が牽いていました。
西日をあびて、旅客列車が発車しました。右のホームは9番線、川越線は11・12番線から出ていましたが、そこから西側は新幹線・埼京線のホームが作られたため、まったく変わってしまいました。
このころの大宮駅は今のような駅ビルや巨大なコンコースはなく、西口へは長い長い跨線橋を渡り、階段を降りるとお店もなく、すぐ目の前に民家が広がり閑散としていました。今のようなビル街になるのは、まだまだ先になります。