ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2024.03.01
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (8) 「出発進行」の本当の意味
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
その第8回目は、「出発進行」の本当の意味についてです。
「出発進行」は発車の合図ではない
近年は新しい列車の登場や路線の開通、あるいは廃線や車両のラストランなどのさいに、列車の先頭に立ち関係者やお子さんが「出発進行」と片手を上げて合図をすると、列車がスルスルと動き出すセレモニーをよく見かけます。
また小さい頃の遊びでも「出発進行」と唱えて電車ごっこなどもしましたね。だから出発進行という掛け声で列車が発車すると多くの方は思っています。
でも鉄道の運行からすると、「出発信号機が進行を現示(青信号が点灯している)状態であることを指差喚呼(指を指し声に出し確認)」することが本来の「出発進行」です。それが場内信号機であれば「場内進行」、場内信号が注意(黄色信号)であれば「場内注意」等と喚呼します。
電車の先頭に乗ると、運転手さんが視差喚呼しているのが聞こえてきます。
ただ山手線等のJR通勤路線や大手私鉄の一部路線では線路わきに信号機がありません。これは車内信号方式といい、運転席の速度計に自動的にその区間の制限速度が表示され、その通りに運転するようになっていて、車内信号が切り替わったことを「チン」という警報音で知らせています。
ただ運転手さんにより車内信号でも指差喚呼している方もいますね。