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ぬかぴーのツブヤキ

発信者:ナナわんこ
2023.12.14

謎が多い境内社のオオカミ

都内にオオカミを探しに その35

ニホンオオカミ研究家(自称)のナナわんこです。今回も埼玉県南部のさいたま市南区根岸にある神明神社の境内社「三峯神社」にいるおいぬさまです。

根岸の神明神社は京浜東北線・南浦和駅から徒歩15分ほどの住宅街にあります。ちょうど南から北側に坂を登った旧中山道から200mほど東に鎮座しています。同社の説明板によると神社の創建年代は不明で、創建は近世に中山道沿いに広がっていった伊勢信仰の影響があるとされています。

社殿の脇に赤い鳥居と四つの社殿があります。向かって一番左が稲荷社、その右が天満宮・三峯社・八幡社の合社で、一番右が鹿島社です。稲荷社、天満宮・三峯社・八幡社の合社の前にはま新しいキツネ像があり、さらに社殿の下にはそれぞれ数体の傷んだ像があります。玉を持っていたりするのでキツネ像かと思われます。
稲荷社の前のキツネ像はまだしも、天満宮・三峯社・八幡社の合社の前にもキツネ像とはなんとも不思議ですが、台座に比べそれぞれのキツネ像が新しいので、何か理由があるのかと思います。

白い像はおきつねさま
小さな石の祠の前においぬさまが

おいぬさまは写真赤丸の中にある石造りの小さな祠のまえに2体あり、傷みが激しく向かって左側のおいぬさまは前脚が失われて不思議な形をしています。
右側のおいぬさまのお姿やお顔は檜原村などの奥多摩にある古い像に似ていて、耳が立ち切れ長な小さな目と頸から胴が同じ太さで四角い腰回りに落ちています。尻尾は擬宝珠がある橋の欄干のように直立しており、たいへん珍しいお姿ですが、前脚の手の部分が欠けています。

前脚部分が失われています
不思議なおすがた、尻尾に注目

神明社は説明板によれば明治6年に村社となり、その後鹿島社や稲荷社合祀したとありますので、これらの古い像は村内に点在していた像を集めたものかと想像されます。