ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2023.11.09
下町の古社にいるオオカミ
都内にオオカミを探しに その31
ニホンオオカミ研究家(自称)のナナわんこです。今回ご紹介するのは台東区下谷2丁目にある小野照崎神社の境内社「御嶽神社/三峯神社」合社にいるおいぬさまです。
小野照崎神社は東京メトロ日比谷線・入谷駅から徒歩5分ほどの所にあり、地域の神社のようなたたずまいですが、その始まりは平安初期の歌人・儒学者である小野篁(おののたかむら)に由来し祭神として祀られた古社です。
境内末社には御嶽神社/三峯神社の他、多くの末社や碑、庚申塚や国指定重要無形民俗文化財の富士塚もあり、ユニークな御朱印とパワースポットでも著名な神社です。
「御嶽神社/三峯神社」合社は一つの社殿に祀られたよくみかけるタイプで、珍しいことに琴平神社も合祀されています。その社前においぬさまが鎮座。
右は阿形のおいぬさま、10年ほど前の首が落ちている写真を見たことがありますが、いまはきれいに修復されています。左は吽形のおいぬまさま、ともにすぐ近くの下谷三峯神社の像に似ており、同じ石工さんの作品かと想像をたくましくしてしまいます。
この二社とも、「講」による祭祀が昔から継続されており、農村部とは違う江戸期からの町内の伝統として受け継がれているのでしょう。
ちなみに、俳優の故・渥美清さんがまだ無名のころ、小野照崎神社に通い願掛けをしていたそうで、フーテンの寅さんが首にかけていたお守りは小野照崎神社のものといわれています。